現代日本の工芸

 オリンピック東京大会の機会に、内外の人達に日本工芸の現状を紹介しようとした特別展である。展覧された工芸品は、大体過去50年間に制作された一品工芸の中から選ばれているが、なかでも戦後の作品に重点がおかれている。わが国は古来卓越した技術によるかずかずのすぐれた工芸品を生み出しているが、近年における機械文明の進歩と生活環境の変化は、伝統的な工芸にも大きな影響を及ぼしつつある。現代日本の工芸は伝統的技術の美質を失うことなく、いかにこれを近代化するかというところに大きな課題を担っているのであって、今回の展観は、陶芸、金工、木竹工、染織等各分野にわたる代表的作家の作品を網羅し、日本工芸の現状の俯瞰を試みたものである。
 なお、本展には実行委員として次の方々の協力を得た。(アルファベット順)
 藤岡了一、北村哲郎、蔵田蔵、前田泰次、満岡忠成、岡田譲、杉原信彦、田中作太郎、山辺知行

会期
9月25日−11月1日(33日間)
入場者数
総数4,029人(1日平均122人)
出品目録
陶芸
作者 題名 制作年
荒川豊蔵 志野の茶碗 1958
黄瀬戸の花生
瀬戸黒の茶碗 1959
浅見隆三 方形の壷「条」 1961
江崎一生 灰ぐすりの皿 1963
藤平 伸 菱形の壷
藤本能道 鉄ぐすりをかけたつるくさ模様の花瓶
藤原 啓 備前の花生 1959
藤原 建 窯変の花入 1964
作者 題名 製作年
藤原 雄 備前の大徳利 1962
船木研児 鳥模様の大鉢 1955
船木道忠 抹茶碗 c.1954
浜田庄司 るり色の塩ぐすりの花瓶 1959
なまこ青の地に黒で流しがきした大平鉢 1962
柿色の地に鉄ぐすりで丸文を描いた大平鉢
今井政之 貝模様の花壷 1962
今泉今右衛門 さらさ模様を彩った鍋島の大鉢
石黒宗麿 白磁の大火鉢 1943
柿色の大火鉢
多くの点模様の茶碗 1954
鳥模様の黒ぐすりの鉢 1958
板谷波山 花と鳳凰模様の花瓶 1923
青磁の茶杓立 1926
花模様の磁器の花瓶 1940
梅枝を浮かし模様にした水指 1959
岩淵重哉 柳模様を蝋抜きにした壷 1964
上出喜山 市松模様の飾皿 1963
加守田章二 灰色の花器 1964
金重陶陽 備前の平たい水指 1959
備前の花生 1963
叶 光夫 白磁の壷 1957
加藤土師萠 金ともえぎ色のくすりの蓋もの 1958
草花を浮模様にした青白磁の鉢 1960
加藤嶺男 織部ぐすりをかけた大鉢 1962
加藤舜陶 鉄ぐすりの花瓶
加藤卓男 花器「碧い山」 1963
河井寛次郎 辰砂と呉須の草花模様の大鉢 1942
色うわぐすりを打ちつけた壷 1962
川喜田半泥子 刷毛目の茶碗「一声」 c.1950
河本五郎 焼しめの壷 1963
北大路魯山人 織部ぐすりの深鉢 1949
彩った筋模様の皿 1950
清水 洋 方形の花瓶 1964
清水六兵衛 三彩と藍ぐすりの花生 1963
近藤悠三 「山」染付の花瓶
熊倉順吉 「困却」64 1964
楠部弥弌 早蕨色のうわぐすりの花瓶
三輪休雪 萩焼の水指 1958
村瀬治兵衛 黒い楽焼の茶碗 1960
中里太郎右衛門 唐津の水指 1958
西川 実 灰ぐすりのかめ 1962
大樋年郎 緑色のうわぐすりをかけた壷「鶏」 1956
酒井田柿右衛門 草花模様を彩った蓋もの 1957
坂倉新兵衛 萩焼の茶碗 1959
島岡達三 象嵌の大皿 1963
清水卯一 鉄ぐすりの大鉢と小鉢
松風栄一 「映える」壷
鈴木 蔵 志野の大皿 1964
鈴木 治 土偶 1962
鈴木青々 金と鉄ぐすりの破鉢 1963
滝 一夫 緑色のうわぐすりの壷 1960
田村耕一 黒ぐすりをかけた芒模様の大皿
谷口良三 赤いうわぐすりの方形の壷 1964
富本憲吉 白磁の壷 1936
椿模様を染付と色絵で描いた飾筥 1941
金銀で彩った羊歯模様の飾壷 1960
富永 修 白い断層 1964
辻  協 緑のうわぐすりをかけた大壷 1962
辻 清明 信楽の窯変の水指
上田恒次 ほり模様の白磁の蓋もの 1964
浮田武司 1963
作者 題名 制作年
宇野三吾 碧いうわぐすりをかけた壷 1959
宇野宗甕 筒形の青磁の花生 1964
八木一夫 書簡
山田 光 1962
安原喜明 花挿「夜」 1963
龍門司の三彩の鉢
小鹿田(おんだ)刷毛目皿
小鹿田のうんすけ
小鹿田の蓋壷
益子(ましこ)の土瓶
本郷のこね鉢
楢岡の片口
丹波の塩壷
苗代川のかめ
二川のこね鉢
館下(たてのした)のかめ
金工
作者 題名 制作年
平松宏春 青牛の置物 1958
香取秀真 瑞鳥模様の八角形の銅の喰籠(じきろ)
香取正彦 鋳銅の八弧形の壷 1957
北原千鹿 渓流の模様をすかし彫りにした文筥(ふばこ)
長野垤志 松林図の肩衝の釜 1959
内藤四郎 六角の黄銅の長手筥 1960
線模様の黄銅の小筥 1963
内藤春治 1947
二橋美衡 秋草模様の渡金の小筥 1959
作者 題名 制作年
西 大由 青銅の壷 1962
西村 忠 二口の壷 1964
大木秀春 金具汀 1958
鶉金具 1963
佐々木象堂 鋳銅の置物「采花」 1957
鋳銅の置物「瑞鳥」 1958
清水南山 雲と水模様の銅花瓶 1925
梅花模様の渡金の筥 1929
須賀龍治 蝋型鋳造の花器 1963
介川芳秀 赤銅の虫形の香合 1962
高村豊周 布目の線模様の朧銀の杵型花器
筒形の朧銀の花器 1963
魚住為楽 砂張の盤
砂張の水指
山脇洋二 舞御堂図の小箱 1946
彫金の水瓶 1959
芳武茂介 鉄の灰落 1962-1963
南部の鉄瓶3種
灰ならし(山形)
灰おさえ(山形)
小鎌(山形)
草とり鎌(山形)
燭台(京都)
漆工
作者 題名 制作年
赤地友哉 色漆の曲輪(がわ)づくりの盛器 1961
朱色の曲輪づくりの喰籠 1962
赤塚自得 竹林図の蒔絵の硯箱
硯箱「舞鶴」
番浦省吾 南瓜の模様のある手筥形の硯箱 1947
藤井観文 片切沈金の孔雀模様の宝石筥 1963
磯井如真 龍と鳳凰模様の八角の蒟醤(きんま)香盆 1955
木村表斉 金蒔絵で鶯宿梅の模様をほどこした吸物椀
木村表斉 富田幸七 名取川の蒔絵の硯箱
久保金平 朱うるしの盛器 1963
前 大峰 沈金の飾筥「けはい」 1962
増村益城 乾漆の盛器 1957
乾漆の手提盤 1963
松田権六 螺鈿をはめこんだ有職模様の蒔絵の飾筥 1959
椀と小皿 1964
松波保真 乾漆の二十四花弁の菊花形の平なつめ 1954
無数の横筋のある乾漆の中次 1962
難波仁斉 草模様の乾漆の盛器 1961
描蒟醤の筥 1963
大場松魚 秋草模様の平文(ひょうもん)の筥
平文の小箪笥 1963
岡田章人 雪柳図の蒟醤の筥 1964
大西忠夫 「道」屏風 1960
音丸 淳 堆漆の茶入 1963
音丸耕堂 銀の連糸模様の彫漆茶入 1963
柴田是真 烏と鷺の模様の蒔絵の菓子器
白山松哉 梅模様の蒔絵の硯箱
棗銘「稲」
田所芳哉 輪花形の乾漆の鉢 1957
三彩の茶入 1958
はりぬきの飾筥 1963
高野松山 群蝶図の木地蒔絵の手筥 1963
植松包美 みだれ箱銘「千歳」
山永光甫 乾漆の中次 1962
木工
作者 題名 制作年
氷見晃堂 八角の飾筥 1957
線を象嵌した飾筥 1958
飯田広斉 松の青海盆 1957
稲木東千里 細線模様を銀象嵌した筥 1922
川北浩一 拭漆の欅の大盆 1961
拭漆の欅の大円盆 1962
黒田辰秋 拭漆(ふきうるし)の欅の卓 1960
耀貝の螺鈿の飾筥 1963
中台瑞真 桐の盛器
梅花形の桐の盛器
卵殻ばり小箱(長野)
桜樺の茶筒(秋田)
竹工
作者 題名 制作年
飯塚琅●斉 花籃「あんこう」 1958
花籃「蓬莱」
平竹の掛花生
生野祥雲斉 モビールの花器「炎」 1956
紫竹盛籃「田里」 1964
田辺竹雲斉 螺旋模様の花籃 1953
「映」花籃 1962
かるい(宮崎)
よこだら(岩手)
硝子
作者 題名 制作年
淡島雅吉 耳つきの硝子花瓶 1957
グラストロフィー 1964
藤田喬平 「彩虹」花器
岩田藤七 風雪
雪空
各務鉱三 クリスタル花器 1954
小林菊一郎 うろこ模様の切子の大鉢及び小鉢 1963
佐藤潤四郎 クリスタル花器 1947
吉田丈夫 クリスタル鉢 1953
染織
作者 題名 制作年
羽田登喜男 縮緬の友禅訪問着「浮遊」 1961
上代紬の訪問着「無限」 1963
稲垣稔次郎 型絵染の結城紬の着物「竹林」 1958
型絵染の屏風「平家物語」 1961
伊砂久二雄 雲の輝きをあらわした文様の屏風 1962
金砂子の地に流水の模様をあらわした訪問着 1964
鎌倉芳太郎 草模様の型絵染の着物 1961
木村雨山 変織り縮緬の訪問着「群」 1963
松原定吉 長板中形の変りじまの浴衣
森口華弘 縮緬の友禅訪問着「早春」 1959
縮緬の友禅訪問着「華」 1960
中村勝馬 縮緬の友禅訪問着「縢(かがり)」 1962
小合友之助 1963
作者 題名 制作年
佐野猛夫 ●纈(ろうけつ)「嵐を呼ぶ」 1963
芹沢●介 麻地に型絵染をしたいろは屏風 1959
清水幸太郎 紗綾地の蛤模様の浴衣 1963
志村ふくみ 紬織の着物「七夕」 1960
紬織の着物「嵯峨野」 1963
鈴田照次 型絵染の縮緬の着物「松」 1962
型絵染の縮緬の着物「葦」 1963
本場結城紬技術保存会 平結城の大名じまの単衣(ひとえ) 1958
平結城の亀甲かすりの着尺
久留米絣保存会 久留米絣の蛟がすりの単衣
丸菱模様の久留米がすりの単衣
小千谷縮布技術保存協会 茶色の地に格子模様の越後上布の着尺 1959
藍色の地に黄色の格子模様の上布着尺
その他
作者 題名 制作年
肥ふご(山形)  

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朝日 9.26
毎日 9.26、10.3(中村敬治)、10.11(夕)(竜村謙)
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