学習支援活動

たいせい君親子とななめらの「映画をめぐる美術」展鑑賞

日時
2013年10月6日(日)15:00〜17:00

会場
京都国立近代美術館

参加人数
5名(たいせい君親子、ななめらメンバー)

 10月6日、堺市在住のたいせい君親子と、彼らをサポートする「ななめら」が、当館で「映画をめぐる美術」展を鑑賞しました。 2011年、当館で開催したパウル・クレー展での鑑賞から、彼らの「みんなでびじゅつかんに会いにいこう」(通称「みん美」)の活動がスタートしました。3年目を迎えるみん美は、当館のみならず京阪神の他の美術館でもたいせい君親子の展覧会鑑賞を実現し、二人の成長に合わせて、その都度、目的・目標を見直してきました。当館は彼らの鑑賞活動をサポートする形で協力を継続しています。
※「みんなでびじゅつかんに会いにいこう」の過去の報告についてはこちらをご覧ください。

 前回の報告にも書いたように、たいせい君は「身体障がいと知的障がいを伴う頭蓋外胚葉異形成症」という珍しい障がいを持って生まれました。みん美を開始した当初は、身体的な負担から、京都に来るだけでも大きな挑戦でした。またななめらメンバーにとっては、たいせい君にとって印象深い体験にするための配慮や、慣れない環境に無理なく馴染めるようにする対策など、当日までに綿密な事前準備をして挑む必要がありました。

 しかし初めての来館から、たいせい君は目標に掲げた「展覧会を一周する」を難なくこなし、その後みん美を重ねる毎に新たな挑戦をしてきました。その過程にメンバーは、たいせい君が好きな美術のジャンルや鑑賞の仕方の傾向を知り、次回のみん美の計画を立てました。

たいせい君親子とななめらの「映画をめぐる美術」展鑑賞 たいせい君親子とななめらの「映画をめぐる美術」展鑑賞

 たいせい君が大好きな映像作品が見られる「映画をめぐる美術」展は、7回目のみん美として打ってつけの展覧会でした。来館前に図録を見せて展覧会のイメージを膨らませていたので、来館時には目当ての作品が決まっていたようです。30分程の比較的長い映像作品も集中力を研ぎ澄まして鑑賞し、4周目の時に閉館の時刻になったのであえ無く終了しました。たいせい君の活動は当館の展示室を見守る看守の皆さんにとっても印象深い活動のようで、「今回も元気だったね」など感想をいただきました。

たいせい君親子とななめらの「映画をめぐる美術」展鑑賞 たいせい君親子とななめらの「映画をめぐる美術」展鑑賞

 みん美は、たいせい君に本物の絵を見せてあげたいというななめらメンバーの想いから始まった企画でしたが、徐々にその目的は変化しました。みん美の活動は、たいせい君を支える家族の方の心のケアになり、ななめらの協力なしでは実現しなかった展覧会鑑賞を、たいせい君親子が二人で実現することを目標にするようになりました。将来的には、たいせい君自身が行きたい展覧会を自ら選び鑑賞しに行く流れを期待しているようです。これからもたいせい君のチャレンジに注目しながら、積極的に支援を続けたいと思います。

(当館研究補佐員 朴鈴子)



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