コレクション・ギャラリー

コレクション・ギャラリー 2010(平成22)年度 第3回展示 (計124点)

期間
2010年10月27日(水)〜12月19日(日)

概説

 今年度第3回展示となるコレクション・ギャラリーでは、3Fの企画展「上村松園」に関連し、描かれた、そして描く/創る「女」たちをテーマとして採り上げています。まずは日本画を展示しているコーナーでは、松園ゆかりの作家を紹介するととともに、「美人画」と一括りにすることはできない、日本画における多様な女性表現を紹介しています。第二次世界大戦以前、日本画の分野では、松園を筆頭に、さまざまな女性画家が活躍していました。しかしそれに対し、洋画の分野で戦前に活躍した女性画家は多くありません。その数少ない女性画家である有馬さとえや松村綾子の作品を紹介する「描く女・描かれる女―オブジェとして」というコーナーでは、絵画の中に見られる、人格や社会性を帯びた存在としての「女」と、それらが剥ぎ取られ造形要素のひとつとして画面の中にたたずむ「女」という二つの対極となる表現をご覧頂きます。大戦後、自立した芸術家を志した女性たちは、自らに相応しい表現言語の獲得を模索しました。「創る女―主体として」では、そのような1960年代に様々に模索する女性作家の作品と、その先駆者とも言えるドイツの作家ハンナ・ヘッヒのフォト・モンタージュを中心とする創作活動をご紹介します。
 さらに会場中央のスカイライトのある部屋では、松園の中国慰問・見学旅行に同行し、松園とは対照的な「ハイカラ」な女性像を描き続けた神戸出身の日本画家三谷十糸子の作品を特集しています。またいつも写真・版画を展示している部屋では、今回中央の仮設壁面を取り壊し、広いホワイトキューブの空間に、女性の身体表現や化粧に代表される女性の日常行為に潜む性と社会の関係を挑発的に追求する現代作家笠原恵美子の作品群を配置しました。そうすることで、3F企画展会場から4Fコレクション・ギャラリーをめぐる中で、芸術における「女」をめぐる様々なパラダイムを体験することができるよう構成しています。
 工芸分野では「秋」を主題とした名品とともに、志村ふくみの草木染めの着物と、当館の河井寛次郎コレクションをご覧頂きます。また、日独交流150周年に因み、ベルリンで出会ったヨハネス・イッテンと竹久夢二の作品をご紹介します。

主なテーマ
創る女――主体として
松園展に因んで〜描かれた女達/松園ゆかりの作家
キュレトリアル・スタディズ04  笠原恵実子
現代陶芸
描く女・描かれる女――オブジェとして
「創る女――ハンナ・ヘッヒの世界」(平成22年度新収蔵作品)
ヨハネス・イッテンと竹久夢二――ベルリンでの出会い
特集:三谷十糸子
屋外彫刻
展示作品
コレクション・ギャラリー 2010(平成22)年度 第3回展示 展示目録


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